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「私はアイアンを力一杯打たない事によって 成功したのだ」...ボビー・ジョーンズ。

アイアンを力一杯打たない。
つまり、アイアンをフルスィングしない、という事だろうと思う。

ゴルフを始めた頃に、ある先輩ゴルファーに言われた事がある。
「アイアンを打ち終わった後に、フィニッシュでよろけるようなスィングはしちゃあいけない」
…同じ事だろう。
よく言われるアイアンショットの名言に、「アイアンは八分ショットがいい」とか「長いクラブを軽く振れ」なんて言葉がある。
これは、わかりやすい言葉なんだけど、実践するのは結構難しい。

「八分ショット」?...これがハーフショットだから、これくらいか?...いやあ、これじゃあ九分ショット?
結局、その度に飛び過ぎたり、ショートしたり...距離が定まらない。

「長いクラブを軽く振る?」...軽く振ろうとすると、ちゃんとボールに当たらない。
スウィング自体が緩んでしまって、きちんとフェースに当てる事さえ難しくなる。

ボビー・ジョーンズが言う「力一杯打たない」という言葉は、やはり「フィニッシュでよろけるほど力を入れない」ってことだろうと思う。
ショートホールでのアベレージゴルファーのスィングを見ていると、殆どの人が小さめのクラブを思い切り振っている。
その結果、フィニッシュで右によろめいたり左によろめいたり...明治の大砲になって後ろに下がる人もいれば、勢い余って前に2〜3歩動いてしまう人もいる。
勿論その結果、彼らはグリーンを外す事が多くなる。

そのかわり、明らかに上級者は、打ち終わった後その場でクラブを立てたまま球の行方を追っているような人が多い。

ボビー・ジョーンズほどのゴルファーがこんな言葉をわざわざ残すくらいなんだから、これに気がつく前には彼だって力一杯打って様々な失敗を経験したんだろう。
この「力一杯」ではないスィングの加減だけれど、ものの本によると「素振りくらいの力」でとも言うらしい...確かに、アイアンの素振りでフィニッシュでよろけるほど振る人は滅多にいない。
アイアンを打つ前には、ちょっとこの言葉を思い出して、大きめのクラブで素振りのような強さで打ってみるといいだろう。

そういえば、アイアン、特にロングアイアンでも軽く素振りのように振るプロのウィングに憧れたなあ。
ニック・ファルド、フレッド・カプルス、アーニー・エルス...あのコーリー・ペイビンでさえ、アイアンをフルショットしているようには見えなかった...
アイアンは「決まった距離」を打つクラブ、いわば「狙い撃ち」をするクラブなんだから、「力一杯」のスウィングなんて必要ないんだ、というボビー・ジョーンズの言葉...決して古くはない。