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「あらゆるショットに際して,自分がどうしたいのかをはっきり自覚しなくてはならない」...ハーヴイー・ペニック。

ハーヴイー・ペニックは、言わずと知れた世界的なレッスンプロで、ベン・クレンショーやトム・カイトの師匠。

よく知られている言葉なのに、意外とコースでのラウンド中にこの言葉の様にやっている人は少ない。
多くのゴルファーの打つ前の気持ちなんて
「あの辺でいいや」
「あっち側ならいいか」
「池さえ越えれば」
「右はダメだな」
「OBじゃなければいいや」
...等々。

それで「決めた」つもりでショットする...結果は半分以上とんでもないミスになる。
ペニックは「どういうショットでどこを狙うのかを「はっきり」自覚しなくちゃいけない」と言っているが、これらの気持ちの有り様を「はっきり自覚した」とは言わない。。
「はっきり自覚する」って言うことは、「曖昧ではいけない」ということ。
これは、簡単なことだけど疎かになりやすい。

以前、金谷多一郎プロとの仕事のラウンドの際に、彼がこんなことを言っていた。
「目標を定めるということは、あの辺、という感覚じゃダメです。」
「あの向こうに見える木の、上から三番目の枝の、2枚目の葉っぱの左側、というくらいに具体的にはっきりとしたものにするんです。」

これは「決め打ち」と言う事だろう。
「あの辺」じゃなくて「あそこ」に打つって訳だ。
確かにこれを実行してみると、とんでもないミスが絶対に少なくなる。
一球一球「あそこ」と決め打してみると、結果は誰でも実感出来るから。

じゃあ、アベレージゴルファーがなぜいつもそうしないのか、というと...実は一球一球集中力を高めてラウンドすると結構疲れる。
特に現代のディープキャビティーアイアンなんかを使っていると、つい適当に「そこまでしなくても大丈夫だろう」「気楽に打ってもなんとかなるさ」なんて気持ちでも、そこそこのボールが打てて何とかなってしまう。

しかし、難しいクラシックアイアンやマッスルバックアイアンを使ってラウンドしてみると、球筋から狙い所まで一球一球決めて打たないと酷いミスショットしか打つ事が出来ず、生半可な自覚ではゴルフを楽しむなんてとんでもないという事を知る事になる。
「前に飛んでりゃあいい」なんてレベルよりもっと深くゴルフを楽しむためには、一度難しいアイアンを借りるなりして、「いい加減」で「適当」なショットなんて一発も打たない」という気持ちでゴルフをやってみるのも面白いだろう。

そこ迄はやらないにせよ、全てのショットを「自分はどういう球筋で、どこを狙うのか」をはっきりと自覚してから打つ...ハーヴィー・ペニックの言うように、そんなことをこれからの自分のゴルフのテーマにしてみるといい。
きっと自分のゴルフの内容が変わるから。

まあ、だからといって練習しなくちゃ腕が上がる訳ではないから、ミスショットが無くなる訳でもスコアがすぐに良くなる訳でもないけれど、ゴルフというゲームを「ラッキー任せ」ではない「自分の意志で戦い続ける大人の遊び」にする事は出来るはず。

ただし、「自覚」するのに時間がかかってスロープレーになってしまうのは、ゴルファー失格の、「論外」の話。