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「プロの物まね屋で終わるな。 諸君には諸君だけの方法があるはずだ。」...デイブ・ヒル。
(久保田滋氏編 「ザ・ゴルフ」(ゴルフ名言集)より)

そうだろうと思う、だけどその自分だけの方法が難しい。

こんな事描くととまた仕事が減りそうだけど、ずっと思っていることがある。
自分でも仕事だから何度も描いているんだけれど...例えば、タイガー・ウッズのスイング。
仕事では「プロの良いスイングの見本」として、イラストに描くわけだ。
「このスイングが素晴らしい」
「君たちも参考にしなければ」
「この方法でこんな結果を彼は出しているんだから、こうすれば君たちも良い結果が出るはずだ」
そんな記事のイラストとして...でも、本当にそうだろうか?
確かに良いスイングではあるんだろう。
現実に素晴らしく良く飛ぶし、素晴らしいスコアを出し、優勝を重ねてはいる。
...でもね、俺の考えじゃ彼のスイングなんて、我々普通の人には絶対に真似できない特別のスイングなんだ。
身長は190センチ、鍛え上げられた筋肉がついていてずっとトレーニングを欠かさず、子供の頃から作り上げたフォームで、身体が壊れるほどのスピードで振り抜く(実際に彼でさえ壊れちゃったけど)。
そんなスイングを、普通の凡ゴルファーが本当に真似できると思う?
そりゃあ、形だけなら真似する事は出来る...それこそタイガーに比べたら超スローモーションのようなスピードで。
でも、それで彼のスイングの良いところや凄い所が、少しでも取り入れられるだろうか?
それこそ、似て非なる物...どころか、所詮滑稽な猿まね踊りみたいなもので、何の役にも立たない努力なんじゃないか?
むしろ才能とセンスでカバーしている、頭の上下動やら振り過ぎの身体の動きなんかだけ真似る結果となって、酷いボールの連発や身体を痛める結果になる事が多いんじゃないか?

それはタイガーに限らず、今のトッププロの殆どに言えることだろう。
彼らのスイングはアスリートだから出来る特別なもので、一般のアマチュアゴルファーの参考にはならない。
...と書くと、反論が一杯あるだろうけれど。
じゃあ、どうすればいいのか? と。

そうなんだ...デイブ・ヒルの言う「諸君だけの方法」なんてのが、簡単に判れば苦労はない。
考えられる一つが、自分だけの再現性の高いスイングを、ラウンドしながら作り上げていくやりかた。
でも、このためには莫大な時間と金と努力が必要だろう。

結局、自分と体格とか体力、筋力とか、年齢とかに何かしら共通性のあるプロ、ないしは上級者の人を参考にしてスイングの基本を作り、そこに自分だけの再現性と効率の良い何かをプラスして作り上げていくのが一番良い方法だろう。
そして、今現在その方法を一番簡単に実現できるのは、そういう考え方の「頭の柔らかいレッスンプロ」に助けてもらう事だと思う。

テレビや本で見る世界のトッププロの物まねは、自分に「やっぱり出来ない」というコンプレックスを植え付け、「俺はダメだ」という自信を無くすだけの結果になる事が多い。
...そんなことを言ったのではないのかなあ、この言葉。

だから速く確実に上達したいなら、とにかくプロの様な格好良いスイングを目指すより、「自分がいつでも平常心で打っていける」ような自分に合った無理の無い(でも合理的な)スイングを、「頭の柔らかいレッスンプロ」と共に早く見つけることだ。

「変則スイングを固めたものほど、スイングの再現性が高い」、なんて言葉もあることだし。