ゴルフの名言勝手に解釈  (渡辺隆司のゴルフブログ)

過去から今に伝わるゴルフの「名言・格言」を、勝手な解釈で描いて行きます。 読んだ結果、多分、ゴルフが上手くはなりません。 でも、ちょっと良いゴルファーにはなれるか、と。 もちろん責任持ちませんが。 (イラストの無断使用はしないで下さい)

img_0-48

「ルールは二つ知っていればいい。 あるがままにプレーすること。自分に有利に判断しないこと。」...ハリー・バードン。

ゴルフに対する基本的な向かい方を言っている言葉だ。

「あるがままにプレーすること」
これはゴルフの一番の基本で、あるがままの状態のボールをプレーするからこそ「ゴルフ」なのだ。
「6インチプレス」なんて言って、常にどんなライからでもボールを動かして芝の上から打つなんてのはゴルフじゃあない。
それなら練習場で打ってればいいし、変なライが嫌だったらゲートボールでもやってればいい。
ただし、スコアをつけずに、ただ自然の中でボールを打つことだけを楽しみにして散歩のようにコースを回る為に、打ちやすいライにボールを動かすというのは「あり」かもしれない。
ただし、これは「ゴルフ」ではなく「ゴルフのようなもの」「散歩のついでの球遊び」なんだけど。
ボールを悪いライから動かして、それでスコアをつけるなんていうのは「嘘つき」「詐欺師」と同じで、「ゴルフを知らない人」ということを証明しているだけだ。

「自分に有利に判断しないこと」
これは、基本的な精神のことだと思う。
いつもそう判断していれば、「不正」や「卑怯」や「人間性の卑しさ」からは遠いゴルファーになれる、と。
ただし、この言葉の通りの判断であってもルール違反になることもあるから、要注意!
つまり、絶対に自分に不利に判断しても、ペナルティーが付くことがある...だから、やっぱりルールブックは読んでいた方がいい、という話になるんだが。
...恥ずかしい話だが、自分にもこんな経験があった。
まだゴルフを始めていくらも経ってない頃、とある競技の予選でのこと...ティーショットを引っ掛けて左サイドのブッシュに打ち込んでしまった。
そこは運良く修理地の杭が立っていて、無罰でドロップできることに...ピンと結んだラインの後方線上を見ると、植えられたばかりの花壇で奇麗に花が咲いている。
その花壇はなぜか修理地の杭の外で、ルール通りに処置しようとするとそこにドロップしなければならない...で、自分に不利になるのだからいいだろうと、花壇のさらに後方に(3メートルくらい)下がってドロップしてプレーを続けた。
で、ラウンド後に「誤所からのプレーで失格」。
正直、その頃はあまりルールブックを読んでいなかったために、自分に有利にならなければいいだろうくらいにしか思っていなかった(恥)。
(でも、今なら花壇の中にドロップしてプレーするかと言われれば...やっぱりしないで、更にアンプレヤブル処置をして花壇を避ける方法をとるかな。元々そこに打ち込んだ自分が悪いんだし。)

「6インチプレース」をする人や、自分に不利にならないようにしか考えない人は、それでスコアカードに書く数字が少なくなりさえすれば、ほかはどうでもいいんだろう。
そんなゴルファーモドキの「インチキゴルフ」は、常に意地汚くコソコソしていて、他人の失敗をひたすら祈り、隙有ればその足を引っ張ろうとする、もの凄く醜いモノになりやすい。

「あるがままにプレーする」「自分に有利に判断しない」
こんな気持ちを常に持ち続けている人たちと、俺は一緒にプレーをしたい。
スコアはどうなるかわからないけれど、プレー後は絶対に気持ちがいいだろう。
「ああ、今日はいいゴルファーと出会えた」
「スコアはともかく、楽しいゴルフが出来た」って。


img_0-47

「ゴルフに年齢はない。 強い意志さえあれば、何歳になっても上達する。」...ベン・ホーガン。
この言葉は、自分の仕事をきちんとやりながらゴルフを楽しんでいる、全てのアマチュアゴルファーに送りたい。

私の10代20代の頃は、周りにゴルフをやっている人は全くいなかった。
ゴルフというのは、「金持ち」が「高い金をかけて」「みっともない格好で」「荷物はみんな女に持たせて」「棒切れで小さなタマを引っ叩きながら」「お互いにお世辞を言い合い」「自分たちが上流社会の一員だということを見せびらかす」、絶対にやりたくない遊びのイメージしかなかった。

それが偶然、半ば強制的にゴルフダイジェストの仕事をすることになり、30代半ばで嫌々始めることになった。
やらざるを得ない、ということで、ロジャースで5万円で何から何まで買いそろえて、だ。

しかし...やってみたら、こんなに面白く深いゲームはなかった。
すぐに熱中して、その「熱」は形を変えながらも、今も途絶えることはない。
そしていつも思ったのは「もっと早く始めていたら、俺はもっと高みまで行けたかもしれない」ということ。

でも、ベン・ホーガンの言うように、「ゴルフに年齢はない」のだ。
いつまでも新しい発見があり、新しい技術や、方法の発見の喜びがある。
純粋な飛距離は年齢とともに落ちてくるのはしょうがないが、いろいろな「技」の面白さはそれを補って余りある。
ゴルフって言うのは、身体が動く限り新しい技術論、方法論の発見があり、我々ヘボゴルファーはマンネリに陥ることなく「開眼」し続ける。
昨日の「開眼」が一夜寝るとともに霞の彼方に消えようとも、それは新しい「開眼」の喜びを味わえるためと喜んだ方がいい。

そうして、40代でゴルフを始めた人も、50代60代でゴルフを始めた人も、あるいは70代で始めた人も...これだけは断言できる...ゴルフはいつ始めても、上達できる!
そりゃあ、数字だけを追いかけてのエージシュートまでは無理かもしれない。
でも、誰でも「ゴルフの面白さ、深さが十分わかるまで」は上達できる。
つまり、ゴルフに行く日の前の日は少年時代の遠足の前の日のように興奮して眠れない、とか、自分の打ったボールが狙った方向に夢のように遠くに飛んで行く、とか、緑の中を白球が白い線を描いてピンに絡んで行く、とか、長いパットのラインが幻のようにイメージされてその通り転がったボールがカップに吸い込まれるとか、他では経験の出来ないような緊張と興奮と達成感が味わえるのだ。
(もちろん「挫折感」も味わえる...世界の終わりのような後悔とか、少年の頃の様な自己嫌悪の嵐とか、真っ赤っかに赤面する様な屈辱感とか...でも、大人になって感受性の鈍くなった身には、それも貴重な素晴らしい経験じゃない?(笑))。
ゴルフの魔法の世界で遊べるようになるのに年齢は関係なく、その世界をより深く味わうようになることはいつまでも出来るのだ。

さあ、スコアカードの数字だけの世界から離れて、野に遊ぶ自分の会心のショットをイメージしてみよう。

感じるだろう?
明日は今日より、少しだけ上手くなりそうだ、って。
今度のゴルフは、きっと今までより面白くなりそうだ、って。

img_0-46

「あと10センチ、俺の足が長かったら...」...佐藤精一。

佐藤精一プロは我孫子出身の77歳、1966年に日本オープンで初優勝し、67年に関東プロ、82年に日本プロシニアを勝つなど一時代を作ったプロである。

その佐藤プロがテレビや雑誌などで、良くこの言葉を言うのを聞いたことがある。
その対象は、彼のあとの時代に派手に登場して来た、青木、尾崎、中島達...身長180センチ前後の若いプロ達に向かって、身長160センチ(公称)の自分を比較しての言葉だった。
実際、彼ら3人とプレーすると、佐藤プロはセカンドで6−8番手大きなクラブで打たなくてはいけない...例えば、彼らが9番とかピッチングでも、自分はバフィーやクリークで、なんて。

それで「自分があと10センチ足が長かったら、飛距離だって彼らと対抗できるのに」ということなんだろう。
でも、これは佐藤プロの否定的な本音の言葉だとは思わない。
「でも10センチ足が短いんだから、飛距離で無理して対抗しようなんてしても無駄なこと」
「その代わりに、彼らよりずっと小技が上手くなって、勝負してやる」
って意味なんだと思う。
実際、佐藤プロの小技はほとんど曲打ちに近い程、多彩でキレがあるのは有名で...いわば「職人芸」の世界。
...あの言葉は、小兵でありながら日本オープンをはじめとするビッグタイトルを取った男の、プライドが言わせる「皮肉」の言葉でもあったろう。

同じようなことを宮本留吉が言っている。
「飛距離は持って生まれたもの、無駄な抵抗はやめろ」と。
...それより自分の得意技を磨き上げろ...だろう。

ただし、こんな言葉もパーシモンの時代のもの。
今の時代はこの頃よりもずっと道具が進化して、その飛距離の差はずっと小さくなっている。
(タイガー全盛期以降のクラブの進歩は、かってタイガーに50y以上置いて行かれたプロ達が揃って300y近くを打てるようになり、その飛距離の伸びはタイガーの飛距離の伸びの数倍ともなり、その差はずっと少なくなった。)
今では我々のレベルでも、飛ぶ人と飛ばない人で50ヤードも違わないだろう。
なら、アイアンの練習や、アプローチの練習、パットの練習で十分対抗できる。

足の短さを嘆いても、足は長くはならない。
無理に飛ばそうと力んで打てば、飛ぶより曲がるしミスも出る...結局ゴルフそのものが崩れてしまう。
飛距離の差なんて、足の長さで認めておこう。

「飛ばしは足の長い奴に任せておいて、グリーン周りでは絶対に負けない」...なんて考えた方がゴルフがずっと楽しくなる。
そしてスコアで勝っておいて、「俺の足があと10センチ長かったら...」なんて言うのは、なんだかお茶目でカッコいい。

↑このページのトップヘ