ゴルフの名言勝手に解釈  (渡辺隆司のゴルフブログ)

過去から今に伝わるゴルフの「名言・格言」を、勝手な解釈で描いて行きます。 読んだ結果、多分、ゴルフが上手くはなりません。 でも、ちょっと良いゴルファーにはなれるか、と。 もちろん責任持ちませんが。 (イラストの無断使用はしないで下さい)

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「ゴルフは、左手のゲームでもなく、右手のゲームでもなく、ツーハンデッドゲームなのだ。」...ヘンリー・コットン。

今回は当たり前と言えば当たり前過ぎる言葉。
つまり、ゴルフは右手や左手ではなく「両手」のゲームである、ということをヘンリー・コットンが「わざわざ」言っている。
当たり前の話である...体に障害のある人ではない限り、誰もが両手でクラブを握ってゴルフをプレーしているんだから。

しかしこの言葉の前には、誰もが知っている大前提があって、その上でコットンはこう言っているのだ。
それは、ゴルフでのトラブルの一番の原因は「利き腕が邪魔をする」ということ。
右利きの人ならば、力も感覚も右腕の方が圧倒的に優れている(左利きの人は左手)。
心の繊細な動きに、利き腕と言うのは信じられないくらい微妙に反応してくれるのだ...それはまるで心の動きにオートマチックに繋がった機械の様に。

ところがそれこそがゴルフにおいては、自分の表面上希望する整然とした動きとは違う、心の奥のマイナスの感覚...恐怖や焦り、不安や興奮などの心の奥底の動揺に従って勝手に動いてしまい、正確で安定した再現性の高いスイングをさせない原因になってしまうのだ。
だから古今のレッスン書は、同じように口を揃えて「(勝手に暴れてしまう右手に任せないで)左手主導のスイングを」と書いている訳だ。
この「左手主導のスイング」は、それが出来るなら決して間違いではない正しい事実だが、実際には「利き腕ではない左手が弱すぎて右手の暴走を押さえることは出来ない」とコットンは言っている。

彼の理想のスイングは、「暴れる右手を押さえてなおかつコントロールできるほどに左手を鍛え、両手の力を均衡させた上で、さらに右手のパワーでボールを強打する」というもの。
実際に過去から現代まで、プロアマ問わず多くの著名なゴルファーが、左手を懸命に鍛えて結果を残した。

その左手を鍛えるために、ヘンリー・コットンは左手だけで2時間ボールを打ったという。
それほどの練習はとても我々には無理だけど、普通のゴルファーだって折に触れて意識して左手を使うようにすれば、それぞれのゴルフスイングに必ず良い結果を残すだろうと彼は言っている。

どうだろう。
仕事の合間にでも、ちょっと左手でその辺の重いものを持って上げ下げしたり、ちょっと歩く時にも左手に何かを持って動かしながら歩く、なんてことを実行したら。
外を歩く時には必ず重いものを持つように決めて実行し、結果を残したアマチュアゴルファーもいるというし。
左手を鍛えれば鍛えるだけ、右手を使って思い切り振ってもボールが暴れなくなるというんだから、これから常にその事を考えているだけで飛距離も正確さも手に入る...お金をかけずにゴルフが上達する一番の方法じゃないか?

凄く地味なこの言葉。
案外深い。


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「アドレスする時に、一つのことだけ考えた時はいいショットが出来る。二つ考えた時にはミスをする。」・・・ジャック・バーク。

思い当たることはないだろうか?
「今日はあれにだけ気をつけよう」とか、「今日はこれで行く」と決めていて、それがストレートに実行出来た時には、リズムも良くなり、歯切れのいいショットとスムーズな進行で気持ちのよいラウンドになった経験はないだろうか?

逆に「こうしよう」と決めてスタートしたのに、アドレスに入ると「いや、あっちの方を試した方が良かったのでは」とか、「あれだけじゃなくて、これとこれにも気をつけよう」「前にはあれをやって失敗したんだよな..」なんて考えが次々に出て来た時には、なにをやってもちぐはぐで気持ちの悪いラウンドになってしまった...誰でも覚えがあるだろう?

前者の場合は、アドレスに入るのに迷いがなく、自然にプレーも速くなり、余裕が出来て気持ちの落ち着いたラウンドになる。
後者の場合は、結局アドレスに入った後に迷いが出て、やたらチェックポイントが増えたり反省したりでプレーは遅くなり、時間がかかるのに余裕はなくなり焦りが顔を出す。

以前に描いた、「脳に不純(マイナス)な情報が発生する前に打つ」という「7秒ルール」は、一つのことを考えるだけでなくては実行不可能だろう。
むしろ、アドレスに入る前に心を一つだけ決めて、アドレスに入ったらなにも考えずに打つ、なんて事の方が「7秒ルール」を実行するポイントだろうか。

ゴルフというのは、「景色」とそれに向き合った時の「心理の変化」が複雑で新鮮で、それに対して色々と考えることが最大の楽しみとも言えるんだけど、その「考える時」というのはアドレスに入った後では絶対にない。
ボールをセットする前に、既に心を決めておかなければいけない。
攻め方のイメージは、ティーグランドに立った瞬間に「決断」する。
その結果の、攻め方や作戦の変更や確認、失敗の反省や後悔、ラッキーに対する感謝や、アンラッキーに対する腹立ちや怒り、その他諸々の愚痴も泣き言も全部、打ち終わってから次に打つまでに何十回も繰り返せるほど時間があるのがゴルフだ。

だから少なくても、次に自分が打つ順番が来るまでには、それらを全て終わらせておいて、自分の番になったら一つだけやるべきことを決めて、「7秒以内」に打てばいい。


アドレスに入った時迄二つも三つも考えているような奴は、そのゴルフ場の貧乏神に取り憑かれてしまって、優しいゴルフの女神さんには絶対に出会えないゴルファーだ。

可哀想だけれど、それは自業自得。
優柔不断でちゃんと決断出来ない奴なんぞ、ずっと愚図でのろまな貧乏神と遊んでいるのがお似合いだって事(笑)。


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「ズボンの右ポケットを引け」...グレッグ・ノーマン。

タイガー・ウッズ登場の前に,一時代を築いたグレッグ・ノーマン...彼はアップライトで大きなスイングアークからの飛距離を武器に,世界で89勝を挙げている。

彼のスイングは一見、腕を出来るだけ大きく使って振り回しているように見えるのだが、彼が注意しているのは「バックスイングで右のポケットを引くこと」というのが面白い。
今の若手の世界一線のプロには、腰をあまり積極的に回そうとしないで、上体との捻転差を大きくして飛ばそうというようなスイングが結構多いのに、ノーマンは積極的に腰を回せという。

この「右ポケットを引く」というのは、手よりも右腰を回転させてバックスイングをする、ということ。
ただし、ノーマンは「そうすればに右膝はトップまで動かさないで済むから、スエーしないし上体も捻転出来る」と言っている...「右のポケットを引く」とは、「右膝を伸ばして腰を右に回す」事では絶対にないことが大事な所。

我々凡ゴルファーは、手を意識してバックスイングしようとすれば、肩が回ってなくても左肘をちょいと曲げて手だけをトップの位置まで上げて、それで充分と思ってスイングしてしまう。
「左肩を回せ」という意識は、ボールを良く見ようとする自分のあごが邪魔になると,左肩を下げるか、上体を起こして左肩の通り道を作ろうとしてしまう。

それに対抗して、「左肩を回せ」ではなく「右肩を引け」という言葉もあるが、右肩を引く意識が強くなると右膝を伸ばして(身体を起こして)右に回ろうという動きになりやすい。

そこで、この「右ポケットを引く」という動き。
やってみると、アドレスの前傾姿勢を保ったまま右腰を引く動きになる。
そこで右膝をそのまま保つ意識でいれば(びくとも動かさないというより,角度を保って少し回転はする感じ)、右腰が入り、肩がいつもより楽に多く捻転出来るのに気がつくだろう。
自分的には、単に「右腰を回す」とか「右腰を入れる」という言葉より、「右ポケットを引く」という言葉の方がアドレスの姿勢を保ったままで右腰が回る感じで、いい感じで大きなトップが作れる。
当然こういう感じになった時には、ボールも掴まり飛距離も出る。

特に、「今日はトップが浅いなあ」とか、「今日は身体が上手く回らないなあ」なんて時にこの言葉を思い出すといい。
寒い日の厚着のゴルフの時にも、この言葉きっと「役に立つ」。

もうひとつ。
バックスイングをあれこれと考えて迷路に踏み込んでしまったような時には、きっかけに右ポケットを引いてみると、簡単に始動出来るのでやってみたらいい。

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